2010年08月の記事一覧

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糖尿病と膵島細胞移植

糖尿病
現在、糖尿病を世界の成人人口の約5~6%が抱えており、その数は増加の一途を辿っている。また糖尿病による死者数は、後天性免疫不全症候群(AIDS)による死者数に匹敵し、糖尿病関連死亡は、AIDSのそれを超えると推計している。このような状況を踏まえ国際連合は、国際糖尿病連合 (IDF)が要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を2006年12月20日に国連総会で採択し、インスリンの発見者であるバンティング博士の誕生日である11月14日を「世界糖尿病デー」に指定した。日本でも、2007年11月14日には東京タワーや鎌倉大仏、通天閣などを「世界糖尿病デー」のシンボルカラーである青にライトアップし、糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動が展開された。

なお、国連が「世界○○デー」と疾患名を冠した啓発の日を設けたのは、12月1日の「世界エイズデー」に続き「世界糖尿病デー」が2つ目である

日本国内の患者数は、この40年間で約3万人から890万人程度にまで膨れ上がってきており、境界型糖尿病(糖尿病予備軍)を含めると2210万人に及ぶとも言われる。厚生労働省発表によると、2006年11月時点の調査データから、日本国内で糖尿病の疑いが強い人は推計820万人であった。厚生労働省の2006年の人口動態統計(vital statistics)によれば、全国の死亡率の都道府県ワースト1位は1993年から14年連続で徳島県である徳島県を筆頭に、2位鹿児島県(14.2人)、3位福島県(14.1人)、4位鳥取県(13.7人)、5位青森県(13.6人)がワースト5であり

膵臓移植と膵島細胞移植

膵臓(すいぞう)全体を移植する場合とインスリンをつくる細胞(膵島細胞)だけを移植する場合があります。膵島細胞の移植では、自家膵島細胞移植と呼ばれる自分自身の細胞を移植する場合と、同種膵島細胞移植と呼ばれる他人の細胞を移植する場合とがあります。耐えがたい痛みのある慢性膵炎の患者で膵臓を摘出しなければならないような場合、糖尿病の発症予防に自家膵島細胞移植を行います。同種膵島細胞移植や膵臓全体の移植は、コントロールするのが難しい糖尿病患者で、まだ深刻な合併症を引き起こしていないケースで行われます。

膵臓全体の移植は、腹部の切開や全身麻酔を要する大手術です。レシピエントの膵臓は摘出されません。手術には3時間ほどかかり、入院は1〜3週間です。

対照的に、膵島細胞の移植は大手術ではなく局所麻酔だけですみ、入院も不要か、あっても短期間ですみます。膵島細胞は、レシピエントのへその部分の静脈に細い針で注射するか、肝臓へつながる静脈にチューブを使って注射します。

糖尿病患者で膵臓移植を受けた人の80%以上、膵島細胞移植を受けた人の約75%は、術後に血糖値が正常となりインスリンを使う必要がなくなります。しかし他人からの膵臓あるいは膵島細胞を移植した場合、免疫抑制薬を服用する必要があります。この薬には感染症にかかりやすくなるなどの副作用があって不利益をもたらします。したがって、インスリン投与により極端な低血糖に陥ったり、糖尿病をしっかりコントロールしにくいというリスクと、糖尿病は十分コントロールできるが感染症にはかかりやすくなるというリスクとの兼ね合いで、移植の適否を判断します。普通は、免疫抑制薬を使った場合のリスクを考えて、膵臓移植の適用は、何らかの理由ですでに免疫抑制薬を服用している患者に限られてきました。たとえば腎不全のためにすでに腎移植を受けているケースです。膵臓と腎臓の同時移植もよく行われます。

糖尿病の根本治療法をマウスで確立

膵島細胞移植、早期拒絶反応の制御に成功
2010年2月2日プレスリリース

理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克(まさる)グループディレクター(免疫制御研究グループ)と福岡大学 安波(やすなみ)洋一教授の研究グループは、マウスを使った実験で、糖尿病の重篤(じゅうとく)な患者に行う膵島(すいとう)細胞移植で起こる早期拒絶反応が、細胞核内のタンパク質「HMGB1」が原因で起きることを発見した。また、拒絶反応の発症を判定する方法と、治療法の確立にも成功した。
国内の糖尿病患者約890万人のうち、生涯インスリンを注射し続けなければならない重症患者は約10万人。その治療法として2000年以降行われているのが、インスリンをつくる膵島細胞の肝臓への移植だ。これまでに世界で1000以上、国内で18の移植症例が報告されている。しかし、移植後、数時間のうちに起こる早期拒絶反応が大きな障害になっていた。
今回、研究グループは、独自に開発した糖尿病モデルマウスを使って詳細な実験を行った。その結果、膵島細胞が大量のHMGB1を持つこと、さらに膵島細胞を肝臓の動脈へ移植する際に虚血(きょけつ)現象(動脈血量の減少による貧血)が起こり、それが引き金となってHMGB1が細胞外へ放出され、早期拒絶反応が起こることを突き止めた。
実際、マウスにおいてはHMGB1抗体投与によって、移植膵島細胞の早期拒絶反応を回避する治療法の確立に成功し、移植する細胞数はこれまでの4分の1以下と移植効率も大幅に改善した。今後、重症糖尿病の根本治療を目標に、4~5年をめどに臨床研究を進める

糖尿病と言えば、昔は贅沢病とか言われるほど、一般庶民には縁遠い病気であった。

しかし、現代社会では、糖尿病とその予備軍を含めると、日本では約2210万人が患っているとされる。

糖尿病は、簡単に説明すると、血糖値が上昇したまま下がらない状態。

すなわち、血液がドロドロとなった状態なのです。(1型糖尿病

血糖値を下げる役目を果たすのが、膵臓から出るインスリンです。

インスリンの分泌に追いつかないほど、血糖濃度がドロドロの状態となる病気が糖尿病なのです。

糖尿病そのものよりも合併症を併発するのが、糖尿病の恐ろしい点なのです。

糖尿病の3大合併症といえば、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害です。

糖尿病網膜症は、眼球の毛細血管が詰まってしまい、失明に至る病気。

糖尿病腎症は、老廃物を濾過(ろか)する腎臓の血管が詰まり、やがては、人工透析に至る病気です。

糖尿病神経障害は、足の先の毛細血管が詰まり、足が壊疽(えそ=腐ること)する病気で、腐った足は切断しなければなりません。

糖尿病は、現代の医療技術を持ってしても治癒することはできない、典型的な不治の病です。

しかし、最近注目されているのが、重症糖尿病の根本的治療法として期待される膵島(すいとう)細胞移植。

膵島細胞移植には、タンパク質の一種「HMGB1」が拒絶反応を促し移植効果を妨げることをマウス実験で突き止めた。

HMGB1の抗体投与で、拒絶反応を抑え移植効果を格段に高めることも判明。

米医学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション電子版に、2010年2月2日に掲載された。

福岡大の安波洋一教授(再生・移植医学)によると、HMGB1の抗体を治療薬として投与し拒絶反応を抑える方法がヒトでも確立されれば。

糖尿病1型の重症患者に対する根本治療として膵島細胞移植の普及が大幅に進むと語っている。

早ければ4~5年後には、1型糖尿病の治療を開始できる見込みという。

・日本人の糖尿病と、その予備軍。何と約2210万人!!

糖尿病に対する移植治療―膵島移植の現況―
信州大学医学部外科学講座⑴
三田篤義

􌑿 はじめに
1型糖尿病は自己免疫的機序によりインスリン産生
細胞である膵臓内のβ細胞が破壊され,重症になると
体内でほとんどインスリンが産生されなくなるためイ
ンスリン補充療法のみでは調節が難しく,高血糖,あ
るいはインスリン投与量の過剰による低血糖のために
意識消失や動脈硬化の進行による心筋梗塞,腎不全な
ど生命に危険が及ぶ重篤な合併症を引き起こす。
膵島移植は,そのような重症1型糖尿病に対する新
しい治療であり,膵臓から分離したβ細胞を含む膵島
細胞を肝臓の門脈内に注入する組織移植のひとつであ
る。ことに2000年にShapiroら􌛋􌛗により報告されたエ
ドモントン・プロトコールによる劇的な治療成績の改
善により,膵島移植は一躍次世代の糖尿病治療法とし
て脚光を浴びている。重症1型糖尿病に対する移植治
療としては他に膵移植があるが,こちらは膵島細胞を
含む膵臓を開腹手術によって移植する方法である。
􌒀 膵島移植の適応基準
膵島移植の適応基準は表1に示したとおりである。
インスリン補充療法のみでは血糖安定性が得られない
重症1型糖尿病が適応となる。末期糖尿病性腎症を合
併している場合は膵島移植の適応外であるが,腎移植
後6カ月以上経過し,血清クレアチニン1.8mg/dl以
下で直近6カ月の血清クレアチニン上昇が0.2mg/dl
以下かつ持続的上昇を認めない,ステロイド内服量
10mg/dl以下などの条件を満たせば膵島移植の対象
となる。
膵島移植のためのレシピエント登録は,膵・膵島移
植研究会で認定を受けた施設で行うことができる(表
2)。2007年12月末の時点で157名が登録され,18名が
膵島移植を受けた􌛌􌛗。
􌒁 膵島移植の実際の手技
膵島移植の手順は以下の如くである。
1.ドナーからの膵臓摘出
欧米では,膵移植と同様に,脳死ドナーから摘出し
た膵臓を用いて膵島移植が行われている。膵移植では
Body Mass Index(BMI)が低く,若いドナーの膵
臓がグラフト生着率が高いのに対し,膵島移植におい
て最も数多くの膵島細胞を分離しうるのはBMI が30
以上で中年以降のドナーの膵臓からであり,ドナー選
択において棲み分けがなされている。
それに対して日本では,組織移植である膵島移植は
No.2,2010 75
信州医誌,58⑵:75~76,2010
表1 膵島移植の適応基準
1.適応
① 内因性インスリン分泌が著しく低下し,インスリン
治療を必要とする。
糖尿病専門医の治療努力によっても血糖コントロー
ルが困難
③ 原則として75歳以下
④ 膵臓移植,膵島移植について説明し,膵島移植に関
して本人,家族,主治医の同意が得られている
2.禁忌条件
① 重度の心疾患,肝疾患(心移植または肝移植と同時
に行う場合には考慮する)
② アルコール中毒
③ 感染症
④ 悪性腫瘍(5年以内に既往がないこと)
⑤ 重症肥満
⑥ 未処置の網膜症
⑦ その他移植に適さないもの
表2 膵島移植認定施設
東北大学医学部附属病院
福島県立医科大学附属病院
国立病院機構千葉東病院
京都大学医学部附属病院臓器移植医療部
大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科
神戸大学医学部肝胆膵外科
福岡大学医学部附属病院
筑波大学臨床医学系外科
東京女子医科大学第3外科
日本医科大学第1内科
名古屋第2赤十字病院移植外科
豊橋市民病院血液浄化センター
京都府立医科大学移植内分泌外科
岡山大学医学部・医学部附属病院
糖尿病に対する移植治療―膵島移植の現況―
信州大学医学部外科学講座⑴
三田篤義
脳死ドナーから摘出された膵臓を用いることが困難な
状況にあり,現在は心停止ドナーの膵臓が用いられて
いる。膵島細胞は虚血に陥るとapoptosisを引き起こ
すため,膵臓摘出に際し如何に阻血時間を短縮するか
が重要である。日本では,心停止ドナーからの腎摘出
に際し,心停止となる直前に血管にカニュレーション
を行い,心停止とともに潅流液を流して臓器保存をは
かる方法が定着しており,膵島移植における膵臓摘出
でも同様な方法を取り入れ,臓器の温阻血防止に努め
ている。
2.膵島分離
摘出した膵臓から血管や脂肪組織を取り除き,膵管
内に消化酵素の一種であるCollagenaseを注入する。
続いて,膵臓を小片に切り分けてCollagenaseを含
む溶液に浸し,閉鎖回路の中で潅流させながら溶液の
温度を上げていくとCollagenaseの消化作用により
膵臓内の結合組織が分解し,膵島が外分泌組織から分
離される。ほどよいタイミングで冷却することにより
Collagenaseの反応を止めると,膵外分泌組織から分
離された状態の膵島細胞を多く含む溶液が得られる。
この溶液から,比重溶液を用いた遠心分離によって膵
島細胞のみを純化する。
膵島分離・純化の利点は,① 移植する組織量が減
ること,② 合併症の原因となる膵外分泌組織を除け
ること,であるが,分離・純化自体がストレスとなり
膵島細胞のapoptosisを誘導することが知られており,
膵臓中のすべての膵島細胞を回収するのは困難である。
したがって膵島分離・純化の良否が回収できる膵島細
胞数を大きく左右し,膵島移植の成績に多大な影響を
与える。
3.膵島細胞の門脈注入
分離・純化し回収した膵島細胞をバッグに充填し,
肝臓門脈内に注入する。透視下に経皮経肝門脈穿刺を
行い,ガイドワイヤーテクニックにより門脈本幹にカ
テーテルを留置し,点滴の要領で膵島細胞を移植する。
この際門脈血栓症が問題となるが,その予防として移
植する組織量を10ml以下にする,一定圧で注入し,
門脈圧が高くなったときには注入を中断する,ヘパリ
ンを併用する,といった工夫がなされている。カテー
テル抜去時には出血を予防するため肝実質内にスポン
ゼルを充填し手技を終了する。
全身麻酔下で開腹手術を要する膵移植と異なり,膵
島移植は局所麻酔下に行うことができ,所要時間も短
い。低侵襲な手技であるため,数日後に退院すること
も可能である。膵島移植は合計3回まで行うことがで
き,膵島移植後にHbA1cが7.0以上,または重症低
血糖発作を認める場合は追加移植の適応となる。
􌒂 膵島移植の成績
脳死ドナーからの膵島移植が行われている欧米では,
80%以上のレシピエントで移植後1年以内にインス
リン離脱した,と良好な成績が報告された。しかし長
期成績をみてみると,移植後の経過とともにグラフト
機能が徐々に低下し,移植後5年インスリン離脱を維
持できるのは20%に満たないことが明らかになって
きた􌛍􌛗。Cペプチドの分泌は保たれていることから完
全なグラフト喪失ではないため,インスリン治療を再
開しても移植前に比し血糖コントロールは良好で,重
症低血糖発作や動脈硬化などの合併症を減らす効果は
認められている。現在は免疫抑制療法の工夫により長
期成績の改善へ向けて臨床研究が続けられている。
日本における心停止ドナーからの膵島移植ではイン
スリン離脱を得ることが難しく,現段階ではインスリ
ン治療による血糖コントロールを改善するのが精一杯
である。しかし,膵島移植は低侵襲なため,重篤な合
併症を来すことは稀であり,手技に伴う死亡がこれま
でに1例も報告されていない。多くの血管合併症を有
する重症糖尿病患者に対し全身麻酔下の開腹手術を要
する膵移植では,欧米からの報告で10%前後の周術
期死亡を認めており,膵島移植の低侵襲性は大きな利
点と考えられ,膵島分離・純化や免疫抑制療法の改良
などによりさらなる成績の向上が期待される治療である。
􌒃 まとめ
膵島移植は,ドナーから摘出した膵臓から膵島細胞
を分離して肝臓門脈に注入する組織移植であり,重症
1型糖尿病がその適応となる。低侵襲な治療であり,
成績の向上へ向けて臨床研究が進められている。
文献
1) Shapiro AM,Lakey JR,Ryan EA,Korbutt GS,Toth E,Warnock GL,Kneteman NM,Rajotte RV :Islet
transplantation in seven patients with type 1 diabetes mellitus using a glucocorticoid-free immunosuppressive
regimen. N Engl J Med 343:230-238, 2000
2) 膵・膵島移植研究会膵臓移植斑:膵島移植症例登録報告(2008). 移植43:482-485, 2008
3) Ryan EA,Paty BW,Senior PA,Bigam D,Alfadhli E,Kneteman NM,Lakey JR,Shapiro AM :Five-year
follow-up after clinical islet transplantation. Diabetes 54:2060-2069, 2005

糖尿病治療・点滴によるインスリン分泌細胞移植の体制が整う(2002年8月3日)

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心臓死した人間の膵臓から、インスリンを分泌する「膵島細胞」を取り出し、1型糖尿病患者に点滴によって移植する治療体制が整いました。国立佐倉病院(千葉県佐倉市)の剣持敬・外科医長を中心に、全国の医師らで構成される「膵・膵島移植研究会」の作業班が、1996年から継続してきた検討結果に基づき、実施マニュアルを完成させたものです。提供者が出れば、今月中にも移植に向けた国内初の膵島細胞の抽出作業が始まる見通しになっています。
膵島は、直径0.1~0.3mmの球状の塊で、膵臓内に成人一人あたり約100万個が点在します。「ランゲルハンス島」とも呼ばれ、インスリンを分泌します。
国立佐倉病院によると、移植の対象となるのは、インスリンが分泌できない1型糖尿病(≒インスリン依存型糖尿病)患者です。提供者の膵臓を摘出後、遠心分離法によって分離した膵島細胞を凍結保存し、一定量が蓄えられた時点で、肝臓内の血管である門脈から点滴して肝臓に生着させ、インスリンを分泌させるものです。ただし、拒絶反応の問題があるため、点滴による移植後は、
免疫抑制剤の服用が必須となります。
マニュアルには、

膵島移殖を希望する患者と家族に十分な説明を行う、
膵島の分離、保存などはマニュアルに示す基準を満たした施設で行い、公平な移植ができるようにする、
患者や提供者のプライバシー保護に配慮する-

などが盛り込まれています。

膵島移殖は、臓器本体の移植と異なり、開腹手術が不要で患者の負担が小さいことが特徴です。また、膵島そのものは遺族の同意だけで摘出できます。海外では1990年代から本格的に始まり、実施例は約500に上ります。米国やカナダでは、最近「エドモントン・プロトコル」と呼ばれる方法が主流となりつつあり、インスリン注射から完全に離脱したケースも数多く報告されています。
ただ、ステロイド系の免疫抑制剤は血糖を上昇させるなどの弊害があり、シクロスポリン(*1)などを併用した場合でも、こうした旧世代の免疫抑制剤を使った膵島移植では、移植1年後の成績は10%以下でした。これに対し、最近ではFK506(タクロリムス)(*2)やMMF(*3)など、非ステロイド系でかつ新世代の免疫抑制剤を使うようになり、飛躍的に移植後の成績が向上したようです。
なお、これら免疫抑制剤は強化インスリン療法の費用とあまり変わらない(年間50万円~200万円)ので、費用負担の面ではあまり改善さないことと、免疫抑制剤の服用によってガンや感染症のリスクも高まるので、それらの管理には慎重な注意が必要です。
1型糖尿病(≒インスリン依存型糖尿病)は、国内に600万人以上いると推定される糖尿病患者のうち4~6%を占めます。根治療法としては、膵臓の臓器全体を移植する手術が有効ですが、臓器移殖の例はまだ少ないのが現状です。今のところこの膵島移植は、発症後まだあまり期間が経過していないブリットル(不規則変動)型の方が主な対象となるようです。
同研究会によると、膵島細胞は、臓器移植には適さない膵臓から取り出すため、待機患者の多い臓器移殖を補完する形になるそうです。提供者の人数の問題もあって、膵島移殖は年間数例で推移すると見られていますが、将来的には、どの部位にも変化できる幹細胞からインスリンを分泌させる細胞を作り、自己移植する「再生医療」に応用できる可能性があるとされています。
剣持医師は、「臨床例を重ねて、糖尿病の根治療法の確立に役立てたい」と話しています。

シクロスポリン(*1):
シクロスポリンは、氷河由来の真菌の代謝産物で、主としてT細胞(ヘルパーT細胞)によるインターロイキン-2(IL-2)やインターフェロンγなどのサイトカイン産生を阻害することで、免疫抑制作用を発揮する。

FK506(タクロリムス)(*2):
筑波山由来の放線菌の代謝産物で、IL-2の転写阻害・メッセンジャーRNAの発現抑制等を介してT細胞の分化・増殖を抑制する。その作用は選択的で、他の免疫担当細胞である顆粒球やマクロファージの機能には影響しない。また、ステロイド剤の使用量が少なくて済み、その副作用の軽減ができるとされている。藤沢薬品工業製。

MMF(*3):
ミコフェノール酸モフェチル。核酸の合成を阻害して、特異的、かつ可逆的にT細胞及びB細胞の増殖を抑制する。

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7. 膵島細胞移植費用他
8. 渡航移植までの具体的な準備とフロー
9. 質疑応答

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全国セミナーツアーを開催!近日スタート

医療は情報だ!
自分の身体は自分で守るしかありません!それを助けてくれるのが確かな情報なのです。
現在日本の糖尿病患者は890万人を超え、予備軍を入れると2210万人とも言われております。また、糖尿病から腎不全等の合併症を患う患者など人工透析を必要とする患者は約30万人を超えています。
しかし実際国内では現代の医学で最も有効とされる臓器移植は殆ど難しい状況で有り、さらに世界最先端医療として糖尿病根治治療と言われる膵島細胞移植等、日本ではまったく受けられない状況にあります。
しかし世界に目を向ければ、このような治療を受けられる国や病院があります。
日本人は日本の医療が世界最高峰と思っている方が殆どであると思いますが、実際日本の有識者に聞いても日本の医療は現在世界のガラパゴスというようになぞられているのが現状なのです。

現に殆どの最先端機器は外国製が占め、また最先端医療はアメリカやヨーロッパから入っています。日本の医師も諸外国からの研修により学んでいるのが現状です。
また国民に対して諸外国の情報は殆ど入ってこない状況でした。しかし世界はメディカルツーリズムが進行し、今や最先端の医療を格安で受けるため海を渡る事は日常化しつつあります。
我々日本人にもやっと鎖国を破り、真の世界の医療情報が入ってくるようになったのです。

現在は日本でも人工透析前に腎移植をする患者が増えてきています。この様な患者は殆どがインターネット等を通し、最新の、そして詳細な情報を取り入れる事のできる方々です。
しかし残念ながら日本ではその様な治療を必要とする患者は高年齢で有り、アナログの方が多く、情報収集が難しい現状があります。そこで今回この様な患者の皆様の為に、全国セミナーを開催しようと思います。
南は沖縄から北は北海道まで全国でセミナーを開催致します
乞うご期待ください!

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